思い出は映像になって残る。 そこには言葉がなくて 一人で眺めているだけだった。
言葉にする方法が分からなくて 人に伝えられずにいた。 ずっとそうやって過ごしていくはずだったのに 絵にすることで それが自分の言葉になると知った。
嬉しくて何枚も何枚も描いた。 言葉を磨いていくように。 すると、少しずつその言葉に 耳を傾けてくれる人たちが現れた。 少しずつ少しずつ、増えていった。
もっと大きなスケールで描いてみないか。 そんな声をかけてもらった。
私は描いた。 自分の言葉にもっと耳を傾けて。
描き終えた時 4mの紙は一つの物語になっていた。
[2019/Aju]